シェアファイによる「AI審査」の仕組みや費用、開発状況等を解説します。

企業向けのAI与信「シェアファイ」とは

 

企業向けのAI与信「シェアファイ」

 

シェアファイ(SHARESΦ)とは金融機関向けAiによる法人向け融資審査モデルです。

 

金融機関が中小企業へ融資を行う際に、会計データや口座情報等のトランザクションをAIが分析し、精度の高い分析結果を出力するエンジン(Financial analytics AI)をTSI株式会社と国内最大の地方銀行である横浜銀行はじめ複数の金融機関が共同開発しています。
AI による融資審査モデルを導入することにより、中小企業の評価精度を飛躍的に改善することや、業務の効率化を図ることを目的にしています。従来の法人向け与信調査は「年次決算書」を重視していますが、財務状況の変化が激しくて主要な指標による評価が難しい中小企業では正確な評価が難しい問題がありました。

 

シェアファイでは、年次決算書のほかに月次の会計データ、口座情報、定性評価などをデータベースにして、AIによって人の手では不可能なほどの多彩な項目で与信を分析します。法人向けに特化したアルゴリズムと人工知能による学習機能によって、説明変数2,000項目以上、ネットワークの組み合わせ1兆パターン以上の高精度分析によってリスク判断を行い、審査精度を高めています。

 

現時点では開発中のプロットフォーム

 

シェアファイの開発画面イメージ画像

 

シェアファイは新たな融資モデルとして現在開発を進められており、開発協力や導入を目指す提携金融機関を募集しています。

開発を主導している会社は、金融機関を中心として220社以上の導入実績がある与信管理ソリューションの『SCORE LINK(スコアリンク)』を提供している株式会社TISです。SCORE LINKに人工知能を組み合わせて金融機関向け新サービスの共同事業化を目指しており、横浜銀行を中心に産学連携でコンソーシアムを組成して、経営支援プラットフォーム「SHARES」、東京大学、A-SaaS(税理士向けクラウド税務・会計・給与システム)などが参加しています。

AIによる自動審査は今後高い確率で普及することが予想されておりますが、精度の高いシステムを開発するにはビッグデータや各方面の専門家による協力が必要という点がネックでした。金融機関が単体で開発するよりも複数の金融機関がチームになった方が豊富で多様性のあるデータを作る事が可能なため、投資する企業を現在広く募っているのです。

 

料金と正式リリース時期

すでに横浜銀行などで実証実験が行われて、有効性を確認されている公式情報が発表されたこともあります。2017年中の正式リリースを目指していましたが、2018年8月現在正式リリースに関する情報はなく開発が遅れているようです。
分析項目の多い月次データを活用した審査システムは大手が協力しても難しいことを意味しています。

 

料金システム

利用料金は月額数百万円単位を見込んでおり、実証実験も有償にて行っています。

 

 

金融機関は精度の高いAI与信システムを求めているため、将来的な利用コスト削減のために積極的な投資需要があります。システム開発、AI技術などのノウハウがない金融機関が自社でイチからシステムを開発しようとした場合、膨大な費用がかかりますので正式リリースを待ってから他のサービスと比較検討した方が無難ですが、現段階で提携して実証実験やシステム開発に協力をすれば将来的に利用料の割引を受けられます。


 

まだまだ確立されていない技術ですので、現時点で投資することは費用と手間の双方でリスクがあると言えるでしょう。

 

将来的には一極集中する可能性が高い

企業向けAI与信システムはシェアファイのほかにも複数のサービスや開発中のプラットフォームが存在していますが、料金を払って手軽に利用出来るプラットフォームはまだまだ少ないのが現状です。

 

与信業務は近い将来確実にAIによる自動化が普及すると見られていますが、与信は精度によって利益率に大きな影響を与えるので、金融機関は安く利用できても精度が悪ければ他のサービスへの切り替えを積極的に検討すると見られます。
貸し倒れ率な回収率などの数字が良いAI与信が他にあれば、強いところに一極集中する可能性は十分に考えられるでしょう。

 

今後の見通し

シェアファイと提携している横浜銀行の場合、会計ソフト大手の弥生が手がけるAI与信モデルとも提携をして開発を進めています。また、東京大学も開発に参加するなど、業界大手に成長出来るポテンシャルを持っていますが、どのサービスが勝つのかは現時点での予測は非常に難しいです。
リリース前から業務提携して投資したことで安く使えたとしても他社に比べて精度が劣れば利用価値が低くなることを理解した上で検討してください。